2024年12月フィールドワーク

主な内容

田舎留学プロジェクト中には、学生30名が南伊豆町内の教育機関、農家、漁師、猟師、観光事業者などのもとでボランティアを行います。その間のコミュニケーションやリアルな町の生活、経済活動、課題の姿を学ぶことで、従来の観光体験にはない「町の一員になる疑似体験」ができます。田舎留学終了後も個人的な関係性として学生と町の交流が継続し、高齢化率が極めて高く、人口減少が続く地域の担い手となることが期待されます。

伊豆漁業協同組合南伊豆支所さんへの訪問

前日からボランティア受け入れ先となる候補をひたすらにまわり続け、2日めの朝は漁協さんへ。ちょうど運良く大売り出しの日でした。美味しい伊勢えびのお味噌汁をご馳走になりました。何度も来ている南伊豆町で、当然伊勢えびが美味しいという話はさんざん聞きましたが、学生が手を出せる値段ではなく。お客さんにこのようなかたちで振る舞っているのは、驚きでした。ごろごろ伊勢えびが入っていて、びっくりするほど美味しかった…。

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南伊豆町の産業やコミュニティを余すことなく味わい、真に町の一員となるには漁業もぜひ体験させていただきたいと思い、直談判。朝早くにも関わらず優しく迎え入れていただき、具体的なボランティアの内容を話し合うことができました。

南伊豆町内ではさまざまな魚がとれます。伊勢えびや金目鯛はとても有名です。値段も安く、この日は金目鯛の干物が一匹200円。たくさん買って帰り、家族も大満足でした。

一条竹の子村さんへの訪問

続いては「一条竹の子村」さんへ。

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国立公園南伊豆の中央に位置する「竹の子村」季節毎の旬のお味が一杯!!懐かしい昔をぜひ子供さんにも体験させてあげてください きっと思い出に残る1日になると思います。49万平米におよぶ広大な竹林での竹の子狩りを体験。地場産品の販売や竹の子づくしにお食事をお楽しみください。四季折々の山の味覚が満載・・・・・たけのこ・しいたけ・山菜・甘なつ・栗・四方竹 そして思い出に残る「竹細工」どれを取っても楽しいことだらけで都会の雑踏を離れて「ほっとした」ひと時を皆さんでお過ごしください。

一条竹の子村 / 南伊豆町観光協会
https://www.minami-izu.jp/?p=we-page-entry&spot=3672

一条地区に位置する「一条竹の子村」さんに着くと、早々にかわいいわんちゃんがお出迎えしてくれました。

竹害の現状

竹害という言葉、みなさんは聞いたことがありますか。それは竹林が放置され、竹林が荒廃したり拡大したりして、自然環境や人間に悪影響を及ぼすことを指します。倒壊や土砂災害の誘発の危険性が指摘されています。

原因のひとつが、その生育の早さ。竹はあたたかい日だと15センチほど伸び、世界で最も生育の早い植物とも言われているそう。年中手入れをし続ける必要があります。一条竹の子村で観光客が楽しむことができるタケノコ掘りのシーズンの長さなどは天候に委ねる部分が大きいようですが、近年の温暖化の影響によって、そのシーズンが長期休暇の時期から外れることもあるようです。このため、訪問客が減少し、経済的に大変厳しい状況であることを伺いました。「昔はここを何台ものバスが通って…」と、その頃の様子を教えて下さいました。かといって、竹林を放置すると、それらが倒壊したりすることによってタケノコ掘りが不可能になってしまいますが、その管理の大変さ故か、南伊豆町周辺では放置竹林が増えてしまっているようです。

とはいえ、竹はさまざまな用途に活用することができます。例えば、一条竹の子村さんでは食器に活用。ほか、竹あかりや門松にも利用することができます。しかし、最近では門松を家に飾る過程も少なくなってきました。その処分の方法に悩んでいらっしゃるようです。

学生が一緒に活動する中で、その大変さを身をもって体験することはもちろん、新たな活用法のアイデアなどを出し合うということもできそうです。田舎留学中ボランティアに来てくれた学生には美味しい料理が食べれる……かも?一条のタケノコはアクが少なく、絶品です。これは人気ボランティア先となること必至です。

獣害の現状

獣害も大きな問題です。この近辺ではシカやイノシシが出没します。一条竹の子村さんでは秋は栗拾いをすることができますが、それらを動物が食べてしまうことに悩まされているようです。このことには町も悩まされており、それらの対策は実施しつつも、なかなか進まない状況です。

ジビエの美味しさはハンターや捌く人の腕にかかる部分が大きいよう。いかにストレスがかからないかたちで仕留めるか、血抜きをどれほど丁寧にできるか。また、シカは筋肉質で、食べられる部位も筋肉に覆われており、それを捌くのは大変なよう。素人ではまったく不可能な、職人の技術です。

そんな職人がたくさんいる南伊豆町内では、一条竹の子村さんなどで美味しいジビエを楽しむこともできます。食の面でも、南伊豆町を存分に味わうことができるような施策にしたいと思っています。

2日目

南伊豆町地域包括支援センターでの昼食

午前中の訪問を終えて南伊豆町地域包括支援センターへ。町民の方々と一緒にお昼ご飯を頂きました!お弁当も町の福祉事業の一環として作られたものでとてもおいしかったです。

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町の方々の前で発表する様子

お昼ご飯を食べた後は、町の方々とワークショップをしました。自分の好きなこと・これからやってみたいことなどを発表しあいました。みなさんやってみたいことが明確で、行動力の高さに感服しました。この町が明るい理由が分かったような気がしました!

アグリビジネスリーディングさんへの訪問

その後は株式会社アグリビジネスリーディングの中村さんのもとへ!
南伊豆町でお米作りを行っている中村さんのお話は、東京では決して聞くことのできないものです。具体的なボランティアの内容もお聞きすることができました。

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宿に育ったレモンをいただきました!

中村さんは「焚き火の宿 農木労(のきろ)」を運営されています。その名の通り、宿には焚き火の設備が整っています。大きな道から離れたところに立地しているため、とても静かで鳥の鳴き声も聞こえました。いつかひっそりと泊まりに行って、焚き火と大自然を楽しみたいと思います!

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中村さんのお米を使った日本酒

下田ダイバーズさんへの訪問

下田ダイバーズさんへも訪れました。南伊豆のとてもきれいな海でのダイビング体験を提供しているお店です。企画を説明したところ暖かく歓迎してくださり、お手伝いできることもたくさんあるようでした。お手伝いしたら、ダイビング体験も!?とのことでした。FW中にもよく言われましたが、一度南伊豆にレジャーや観光で遊びに行きたいな~。

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下田ダイバーズのクラブハウスにて

下賀茂熱帯植物園さんでクリスマスパーティー

クリスマスといえば12月、12月といえばクリスマス。
クリスマスは寒い冬のイベントのイメージですよね。道産子の僕もクリスマスの日は午前中に雪だるまを作って、夜は家族でケーキを食べた思い出があります。
しかし、南伊豆の冬は比較的暖かく、雪とは程遠い地域です。南伊豆に移住された方も「冬が寒くないからここにした!」や「雪がないからいい!」とおっしゃる方が多い印象です。
FW2日目(12月14日)も風が強かったものの、暖かくでビックリしました。こんなに過ごしやすいクリスマスは初めてです!

2日目の最後は下賀茂熱帯植物園さんで行われたクリスマスパーティーに参加しました。パーティー会場には、南伊豆と伊豆半島のお店が集結して大盛り上がり!ライブイベントもあって、特別な雰囲気に包まれながらも、もう今年も終わっちゃうんだな~と感じました。

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南伊豆町商工会 事務局長 高橋さんと町役場の方々と一緒に!

特に美味しかったのが、とんこつラーメンと伊豆牛を使ったミートパイ!
南伊豆を含む伊豆半島のご飯は本当に美味しい。日本の誇りです!

パーティーにはた町の方々がたくさんいらっしゃていました。
南伊豆町商工会事務局長の高橋さんからは商工会で開催するイベントについてのお話をお聞きすることができました。また、今回のイベントの支配人である安藤さんからも南伊豆町の貴重なお話をお聞きしました。南相馬市のお菓子もいただきました。とてもおいしかったです!

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とんこつラーメンに呼ばれる3人

今回のFWを通じてさらに南伊豆町の方々との距離が近くなったように感じます。田舎留学プロジェクトの参加学生も町の方々との距離が近づくのを実感できるように、企画を準備したいと思います!

3日目

佐藤農園さんへの訪問

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みかん畑を眺めながらお話を伺いました

ついに12月FW最終日(12/15)!この日はまず佐藤農園さんを訪問しました。なんと広い土地でのみかん栽培をお一人で行っているそう...!お手伝いに関しても、たくさんお話を伺うことができました。
一条たけのこ村さん同様、こちらでも鹿やうさぎなどの動物がよく作物を狙いに来るそうで、獣害の深刻さについて改めて考えさせられました。

ゲストハウス コド・コドさんへの訪問

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久しぶりによしえさんにお会いしました!

地域連携ワークショップでの2月FWにてお話を伺ったコド・コドさんにお邪魔しました!田舎留学の開催についてお伝えしたところ、オーナーのよしえさんに喜んでいただき、とても心が温まりました。これからもいい報告ができるように頑張りたいと思います!

しいの木やまさんでの昼食

下賀茂にある「小さなレストラン しいの木やま」さんでお昼ご飯をいただきました!伊豆半島でとれた海鮮やお野菜を使ったパスタは、新鮮な素材の味が活かされていてとてもおいしかったです!

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桜海老とじゃこのペペロンチーニをいただきました!

お料理を待っている間に田舎留学について説明させていただいたところ、ボランティアのお話も快く引き受けてくださりました。田舎留学ではしいの木やまさんでのお手伝いは人気になること間違いなし...!?

吉祥再生会さんへの訪問

お腹が満たされた後は再び町内を移動し、吉祥再生会さんを訪れました。こちらでは、吉祥にある休耕田を再興する活動が行われています。その広さはなんと約1万平方メートル(1町歩)!田おこしから稲刈りまでの幅広い活動についてお話を聞き、とても貴重な経験となりました。

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1町歩の水田…!

お話を聞いた後、実際に吉祥再生会さんが耕している水田を見学させていただきました。目下一面に水田が広がる景色に圧倒されました。

kamochayaさんでのお茶休憩

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様々な種類の野草茶をいただきました!

帰路の踊り子号まで時間があったので、地域おこし協力隊の久保川さんおすすめのkamochayaさんでお茶をいただきました。クロモジやマタタビなど、他ではなかなか目にしないようなたくさんの種類の野草茶があり、とても美味しかったです!古民家をそのまま活かした店内もとても素敵でした!


さて、時の流れは早いもので今年も残すところあと5日...
2月に初めて南伊豆を訪れて以降、今年だけで4回も訪問させていただきました!たくさんご協力いただいた南伊豆の皆さん、本当にありがとうございました!2025年夏の開催に向け、来年はさらに精力的に活動してまいりますので、暖かく見守っていただけると幸いです。

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